Outliers: Why Some People Succeed and Some Don't (1)

www.youtube.com

概要
  • 『グラッドウェルの新作Outliersは「特別なことを成し遂げる人と、その他大勢との違いは何か」という疑問についての本です。』
  • 我々の社会は、そのポテンシャルの何割をcapitalizeできているだろうか? どれだけ効率的に才能を利用できているだろうか?
  • マイケル・ルイスのThe Blind Sideについて。主人公の成功物語もいいが、印象的なのはEast Memphisという土地がスポーツで成功するためによい場所ではないという点。
  • East Memphisで大学のスポーツ奨学金をもらっている生徒で、実際に大学に入る者は6人に1人。アメリカの得意なことと言えば、若者のスポーツ能力を利用して金儲けすることなのに!
  • Outliersを書くときに考えていたのは、才能のcapitalizationを制約するものを特定すること、それを除去する方法を理解することだった。
  • 明らかな制約の一つは貧困である。貧困の影響は過小評価されている。
  • スタンフォード大の研究。IQ140以上の子供を50年追跡調査すると、成功者とそうでないものに分かれた。なぜ分かれたのか? 前者は富裕層に生れていた。後者は貧困家庭の出だった。
  • あまり明白ではない制約の例。2007年のチェコのジュニアアイスホッケー代表は、1月~3月生れが半数以上だった。この種の偏りは、世界中のホッケーやサッカーの選抜チームで見られる。なぜか?
  • 答えは選抜が1月1日を基準に行われるから。年初の時点では同じ10歳の子供でも、1月生れは10月生まれよりも10か月も成長している。bestな者を選抜すると、oldestな者を選抜することになる。
  • 10歳の時にbestだった者に投資すれば、10年後にはほんとうにbestな選手になるだろう。が、それっておかしくないか。
  • 偉大なホッケープレイヤーはどの月にも均等に生まれるはずだ。ある国のホッケーの代表選手の半数が1月~3月生れになっているなら、才能の発掘率が50%未満であることを示している。
  • この制約を解消するのは簡単だ。生まれ月ごとに3グループぐらいに分けて選抜すればよい。我々がそうしないのは、いまの選抜方法は合理的で効率的でフェアだ、とnaiveに信じているからに過ぎない。
  • 同じ理屈を教育機会に適用したらどうなる? (続く)
語彙
  • capitalization: 投資。現金化。
  • exploit: [動](利益を得るために)~を利用する。
  • notion: 意見。考え。
  • yardstick: ものさし。転じて、基準。
  • conceive/conceivable: 想像する/想像できる限りの。
  • prophecy: 予言。